学生の活動
塾生会議

塾生会議とは
「塾生会議」は、フランスやイギリスで行われている気候変動対策や温室効果削減対策を国民の側から提言する会議にヒントを得て、慶應義塾SDGsの一環として、学生の意見を本学のSDGsの取組に反映させるために発足しました。
大学の全学部から選抜された塾生約120名が、専門家のアドバイスを受けながらディスカッションを重ね、SDGsを実現するための慶應義塾のヴィジョン・目標・ターゲットを提言することを目的として、2022年6月から活動を開始しました。
2022年度は、6月から7月にかけてはSDGsをめぐる世界と日本の現状について専門家から学び、10月から12月にかけて、主に分科会に分かれてディスカッションを行い、2023年1月に最終提言を行いました。
サマー・キャンプ
2022年8月31日に、日吉キャンパスにおいて、SDGs達成に向けて慶應義塾が掲げるべき目標・ターゲットなどを考える「慶應義塾SDGs会議-2022 サマー・キャンプ-」が開催されました。
サマー・キャンプには、塾生会議のメンバーに加え、メンバー以外の大学生の希望者と、慶應義塾の一貫教育校10校の児童・生徒からも参加がありました。総勢約100名が集まり、SDGsが掲げる17のゴールに沿って慶應義塾の目指す姿を話し合いました。
当日は伊藤公平塾長のほか、塾生会議のスーパーバイザーを務める政策・メディア研究科 蟹江憲史教授と同研究科 国谷裕子特任教授も出席し、参加者の発表に専門的見地からコメントしました。会場では幅広い年代の参加者が一緒になって議論し、どんな未来を目指したいのか、そのために取り組むべき課題とは何かについて、活発な意見が交わされました。


2022年度最終提言
2023年1月11日に、2022塾生会議が取りまとめた最終提言の発表会が行われ、17のゴールに向けた提言が塾長に提出されました。慶應義塾が抱える課題、地域や日本、世界の問題に対して、慶應義塾が取り組むべきアクションをさまざまな角度から具体的に論じた提言が発表され、講評では伊藤公平塾長と参加学生の間でさらに踏み込んだ意見交換もなされました。今回提出された提言は塾長を中心に検討議論され、慶應義塾の取組みや、次年度の塾生会議の活動につなげる予定です。
慶應義塾大学日吉子ども食堂
「慶應義塾大学日吉子ども食堂」は、子どもたちが、大学生と食事を楽しみながらSDGsについて理解を深める企画です。公認団体である「スローフードクラブ」に所属する学生の企画を、慶應義塾におけるSDGs達成や、地域と大学の関わりを深めるための取り組みの一つとして具現化し、日吉キャンパスの学生食堂「グリーンズマルシェ」の協力を得て、今年はじめて開催されました。
日吉キャンパス周辺にある5つの小学校から約40名の小学生が集まり、「食べることってなんだろう? 慶應生とカレーを食べて考えよう!」と題して、SDGsについて学ぶことをテーマにして作られたクイズと食事を楽しみながら、食べ物のことやSDGsについて、大学生と一緒に学ぶ機会となりました。
大学と地域社会が連携しながらSDGsへの理解を深める活動として、また、地域社会や子どもたちと交流をしながら学ぶ機会を広げる活動として、今後もこのような取り組みを続けていくことを目指しています。
慶應の森
慶應義塾は、東北地方から中国地方までの各所に、16カ所、161.6 haの学校林を所有しています。学校林では、慶應義塾を卒業した林業家の皆さんの協力をいただきながら、植林や育林活動を行っており、環境などの研究・教育や、地域社会への貢献に活用しています。
教育面においては、一貫教育校の小学生から高校生が、植樹、伐採、生長調査等の活動を行っており、都会に住む生徒達が自然の中で体験学習をする貴重な場となっています。また、学校林の木材は、校舎の内装やベンチ、卒業生への記念品などに活用されています。学校林の一部は、Forest Stewardship Council(R)による認証を受けており森林保全に貢献しています。
学校林がある地域の人々とは、ネーチャーポジティブなどの活動を通じて交流を深めています。また、森林や環境に関する研究者によるシンポジウムや講演会が定期的に開催されています。
日本に点在する慶應の森で、木を植え、育て、循環させることを様々な形で体感することが、SDGsを考える機会につながっています。