カーボンニュートラル
慶應義塾のカーボンニュートラルに向けた取り組み
湘南藤沢キャンパス(SFC)におけるカーボンニュートラル
湘南藤沢キャンパスでは、慶應義塾全体のカーボンニュートラルに向けたモデルキャンパスとして、自然エネルギー電力への転換を実現するロードマップを作成しました。2030年を目標年として、照明器具のLED化、節電の徹底、建築物の省エネ性能の向上などによる省エネルギー、太陽光発電を中心とした再生可能エネルギーの導入、Renewable Energy 100% (RE100)電力の調達などによって電気使用量の全てを自然エネルギーに転換します。キャンパスにおけるオンサイト太陽光発電のポテンシャル評価を行った結果、建物の屋上やカーポートの屋根などに太陽光パネルを設置することで、約30%のエネルギーを自給可能であることが分かりました。SFCでは、エネルギー自給率向上のため、地域バイオマス資源の発電利用のポテンシャル調査なども計画しています。また、カーボンニュートラルに関連する生物多様性や資源循環などの環境問題についても統合的に取り組んでいきます。
* 脱炭素化対策は2023年3月時点で想定している内容であり、今後の検討に応じて変更される可能性があります。
慶應義塾全体のカーボンニュートラル化に向けて
慶應義塾全体についても、2030年に電気使用量の全てを自然エネルギーに転換することを目指します。慶應義塾大学には6つのキャンパスがあり、それぞれのキャンパスによってエネルギーの使用量、使用形態、オンサイト太陽光発電のポテンシャルが大きく異なっています。湘南藤沢キャンパスにおけるカーボンニュートラルに向けた取り組みを参考にしながら、キャンパス毎の特性に配慮したカーボンニュートラルに向けた具体的な対策を講じていきます。
慶應義塾が現在使用しているエネルギーの全てを、現在の技術に基づいたオンサイトの再生可能エネルギーで賄うことは不可能です。また、日本が掲げる2050年カーボンニュートラルを実現するためには、省エネルギーや再生可能エネルギーに対する技術革新が必要とされます。これらの最先端研究に取り組むとともに、成果を慶應義塾のカーボンニュートラルの施策に反映させます。技術面にとどまらず、カーボンニュートラルに深く関連する環境問題をはじめ、大学が取り組む様々な課題に学生の参画を促すことで、これからの持続可能な社会づくりを担う人材の育成を目指します。
東京電力ホールディングス株式会社との連携協定
慶應義塾は、各キャンパスにおけるカーボンニュートラル化の加速、およびカーボンニュートラル社会の実現に貢献することを目的として、東京電力ホールディングス株式会社との連携協定を締結しました。慶應義塾のキャンパスを学生が参画する実証実験の場とすることで、新たな再生可能エネルギーや需給調整技術の実用化を加速することを目指します。また、連携協定は、カーボンニュートラルと深く関係する、環境問題、生物多様性の保全やウエルビーイングなど幅広い分野で社会に貢献する次世代人材の育成も目的としています。慶應義塾の学校林や東京電力が所有する尾瀬国立公園内の土地を、森林のCO2吸収量の測定や生物多様性保全を学生が体験する場として活用していきます。