慶應義塾

経済学研究科大学院生からのメッセージ

執筆者プロフィール

  • 本多将大

    経済学研究科 博士課程在籍

    本多将大

    経済学研究科 博士課程在籍

<普段の生活>

私は現在、慶應義塾大学大学院経済学研究科で、消費者行動と統計理論を中心に研究を進めています。平日は週に数コマの授業に出席し、それ以外の日は三田キャンパスの図書館や研究室、あるいは自宅でデータ分析や論文執筆に取り組むことが多いです。授業では計量経済学・産業組織論などを履修し、自身の研究に必要な理論と技術を体系的に学んでいます。

<研究について>

研究テーマは、購買ログ・調査データ・広告視聴履歴など異なるデータを統合し、消費者の意思決定メカニズムを推定することです。特に最近は、「シュリンクフレーション」(商品の内容量変化が消費者行動に与える影響)や、スマートカートによる店内購買データ、そして米国の大規模パネルデータを用いた需要解析など、リアルな消費者行動をとらえる研究に力を入れています。大学院に進んでからは、ベイジアンSEMやBLPモデルなどの高度な統計的手法や大規模言語モデルの活用など機械学習手法にも日常的に触れています。

<大学院へ進学した理由>

私は学部卒業後にIT企業へ就職しましたが、実務の現場においてはデータや学知をもとにした意思決定が十分にされていないことに違和感を感じていました。また外資系の企業だったこともあり昇進には学位も必要であるほか、より得意な数学や経済学を活かしたキャリアを歩みたいという思いもあり、経済学研究科へと進学をしました。研究分野については、データや意思決定に関する研究したいという考えから消費者行動と統計に興味を持ち、現在まで研究をしています。

<大学院の印象>

入学前は「大学院は孤独に研究を進める場所」というイメージがありましたが、実際には、教員も学生も専門領域を超えて議論し合える非常にオープンな雰囲気です。研究室では厳密な議論が行われますが、同時に互いの意見を尊重し合う空気があり、自分の研究を伸ばす大きな支えになっています。また、学内外の研究プロジェクトや企業との共同研究にも参加する機会もあり、実際に学知を企業や行政と接続することもできます。

<大学院の進学後について>

博士課程へと進み大学や研究機関に進む選択をされる方がいるほか、データサイエンティストやコンサルタントなど、データを統計的に分析する、また因果関係を厳密に理解する能力を活かした就職をされている方も多いと感じます。

<大学院を目指す方へ一言>

研究は決して簡単ではありませんが、自分の問いに正面から向き合い、データを通じて世界を理解しようとするプロセスは非常に刺激的です。慶應義塾の大学院は、自分の興味を深く探求し、専門性を磨きながらも、幅広い学問領域とつながることができる場所です。研究に本気で向き合ってみたい方には、きっと豊かな学びの時間になると思います。