慶應義塾

経済学研究科大学院生からのメッセージ

執筆者プロフィール

  • 辻川 凛

    経済学研究科 博士課程在学

    辻川 凛

    経済学研究科 博士課程在学

私は法学部出身ということもあり、修士1年の今はコア科目と数学の授業を集中的に履修し、「経済学語」の文法を学んでいるところです。具体的には、ミクロ・マクロ経済学に加え、経済理論の理解に必要な数学や、実証分析のための方法論を学んでいます。経済学研究科には入門から上級まで幅広い科目が揃っているため、私のように大学院から本格的に経済学を学び始める人も、専門性を深めたい人も、自分に合ったカリキュラムで勉強できる環境があると思います。

授業は週に2日から3日で、それ以外の日は自宅で研究やリサーチアシスタント業務をすることが多いです。研究分野は広く「法と経済学」で、特に個人情報の活用に関心があります。例えば、個人の購買履歴に基づいたプライシングや、個人の社会人口学的特性から予測される「犯罪リスク」の司法での応用が、人々や社会にどのような影響を及ぼすのかに興味があります。個人情報の活用には、競争抑制や格差助長などの懸念がありますが、実際には「いい場合も悪い場合もある」文脈依存の問題です。そのため、理論から分かること・分からないことを整理しながら、データから実証的な知見を示そうと試行錯誤を重ねています。

入学前は大学院に対して、研究漬けで孤独な場所という偏見がありました。しかし実際には、学部よりも人数が少ない分「顔が分かる人」が多く、サポートや仲間を見つけやすいあたたかいコミュニティだと感じます。教授やクラスメイトとの距離がぐっと縮まり、研究相談ができる相手も、演習担当の教授方や他研究室の院生に広がりました。指導教員をはじめ、教授方は院生を一人の研究者として尊重してくだり、大学院に進学してから半学半教の精神をより強く実感しています。

大学院進学の目的は、研究に限らず、起業準備やキャリアアップなど様々です。各人の目標に合わせて時間の使い方を(学部以上に)自由に決められることも、大学院の魅力だと思います。