慶應義塾

SFCの交通問題|環境情報学部長 一ノ瀬 友博

公開日:2026.04.28

新学期が始まり、新入生を迎えたキャンパスは活気に満ちあふれている。教員としては毎年同じ繰り返しといえばそうなのだが、キャンパスがひっそりとしていた春休みが明け、数多くの学生たちが行き交う様子を目の当たりにすると、なんだかこちらまでワクワクしてくる。やはり大学のキャンパスはこうでなくっちゃと思う。新入生を歓迎するかのように3月下旬からサクラが咲き、4月に入ると木々も芽吹きはじめ、日に日にキャンパスは輝きを増していく。ここに学部があって本当に良かったと実感する季節である。

ところが、ウキウキした学生たちを前に、キャンパス自体が年度初めに大きな問題に直面する。いわゆる「バス問題」である。キャンパスに向かうバスに乗れない、キャンパスから帰るバスに乗れないという事態になる。SFCは藤沢市の北部に位置し、キャンパスへのアクセスは湘南台駅か辻堂駅からのバスが中心となる。辻堂駅より湘南台駅の方が近く乗車時間は短く、料金も安いのでもっぱら学生・教職員は湘南台からのバスを利用している。普段からバスが混雑することはあるのだが、特に4月は大変な状況になる。

1990年に開設されたころからこのバス問題は存在していて、バス事業者である神奈川中央交通が連節バスを導入したり、輸送力の強化が図られてきた。開設当初から、そのうち鉄道が通るのでバス問題は解決すると言われ続けてきた。現在も関係者間で努力は続いているが、来年開通というわけにもいかない。このバスの輸送問題は慶應義塾にとって頭の痛い種なのである。

ちなみに、辻堂駅からのバスは、湘南台駅からのバスほど混まないのでこの時期は辻堂からアクセスするというのも一つの代替手段だ。湘南台駅からキャンパスまでは3.5km程度であるので、今のような陽気なら自転車も良いだろう。ただし、レンタサイクルの大学側の駐輪場所はいっぱいになってしまうことがある。湘南台駅で何台もバスを待つなら歩いた方が早いかも。いやいや、前に紹介した寮に住むのが一番簡単かもしれない。

「問題発見・問題解決」を掲げているキャンパスじゃないか、ということで、これまで数多くの学生や教職員がこの課題に取り組んできたが、なかなか根本的に解決とまでいかない。次なる挑戦者はいつでも大歓迎である。とはいえ、「まあ、一月の辛抱ですよ。ゴールデンウィークが明けると、ぐっと状況が良くなりますから」というベテラン教員の声もあり、それがあながち嘘でもないことがそれはそれで悩ましい。