慶應義塾

がん細胞自身が分泌する因子を介した食道扁平上皮がんの進展メカニズムを解明-食道扁平上皮がんの新規治療法開発へ前進-

公開日:2020.10.02
広報室

2020/10/02

慶應義塾大学医学部

慶應義塾大学医学部微生物学・免疫学教室の谷口浩二准教授、川副徹郎訪問研究員らの研究グループは、九州大学大学院消化器・総合外科の森正樹教授、群馬大学大学院医学系研究科総合外科学講座の佐伯浩司教授らとの共同研究により、食道扁平上皮がん細胞自身が分泌するIL-6ファミリーサイトカインの一員である白血病阻止因子(leukemia inhibitory factor;LIF)が、受容体gp130の下流でこれまで知られていたJAK-STAT3経路に加えて、Srcファミリーキナーゼ(Src family kinase;SFK)- Yes関連タンパク質(Yes-associated protein;YAP)経路を活性化して、食道扁平上皮がんの進展を促進することをヒト食道扁平上皮がん由来培養細胞とマウス実験で明らかにしました。さらにSFK阻害剤とJAK阻害剤を同時投与することでがん細胞の増殖をほぼ100%抑制できることを確認しました。SFK阻害剤とJAK阻害剤はすでにヒトにおいて他疾患に使用されており、今後、LIF-SFK-YAP経路を標的としたヒト食道扁平上皮がん治療法への応用が期待されます。

本研究の成果は、2020年10月1日(米国東部標準時)に、米国学術誌『Molecular Cancer Research』(オンライン版)に公開されました。

プレスリリース全文は、以下をご覧下さい。

プレスリリース(PDF)