太田 悠太
オオタ ユウタ
経済学部 助教(有期)
研究概要
【研究内容】 近年、統計学・データサイエンス・AIを用いた意思決定が実社会においても多く行われるようになっています。私は現在、これに関連する分野である統計学や計量経済学に関する基礎研究・応用研究を行っています。 基礎研究では、観測したデータから「因果効果」を推定するための方法論を研究しています。因果効果は、観測データから算出される相関とは異なり、対象が介入(治療や施策)を受けた場合と受けなかった場合の両方の世界のデータを想定して推定が行われます。このようなアプローチは、両方の世界のデータを実際に観測することはできないため、反実仮想と呼ばれることもあります。反実仮想アプローチでは、データの取得方法を工夫して実験を行ったり、データに対して仮定を置いたりすることで推定を行うことになるため、この工夫や仮定が重要なポイントになります。この中で私は、因果効果の推定にあたって理想とされるようなデータが取得できない場合などに着目し、比較的弱い仮定の下でも適切といえるような推定量の開発とその性質の理解の研究を行っています。 応用研究では、主に購買履歴データ等に基づいて消費者行動メカニズムを解明する研究を行っています。具体的には数理モデルとして消費者の行動を記述し、モデルパラメータをデータから推定することでメカニズムの理解を進めようという取り組みです。その中でも特に、消費者の心理的な側面や非合理性(例えば、同じ値段の同じ商品であっても順序や比較対象といった提示方法の変更によって選好が変わってしまう性質)に着目して研究を進めています。 今後、より視野を拡げながら研究を進め、統計学や計量経済学を発展させていきたいと考えています。 【学生の皆さまへ】 経済学部で学ぶことができる統計学・計量経済学は世の中でも広く役に立つものだと思います。最近ではライブラリやソフトウェアが発達しており、前提知識が多くなくとも分析が進められるようになっていますが、背後の理論を理解して使いこなすことで、より一層有用な分析につながります。少しでも興味がある方は、是非勉強してみてください。
専門
統計学、計量経済学、因果推論、マーケティング