慶應義塾

呉 茂松

ゴ モショウ

経済学部 教授

研究概要

私が政治学を学ぶ出発点は「一つの国、一つの民族に束縛されない、一人の『民』に立脚した、平和的価値の実現について考える」ことにある。これは朝鮮半島に民族的ルーツを持ち、中国で生まれ育ち、いまは日本を生きる舞台としている経歴と直接関連がある。民族と国家に纏わる問題群を、戦争被害者と加害者の複雑な葛藤を、生活の中で考えていた。中国で社会主義教育を受け、日本で本格的に政治学を学び、アメリカの民主主義の現場も観察した。常に思考する問題には「個人の独立」、「権力と権利の関係」、「マジョリティーとマイノリティーの共生」、「近代化」などがある。 大学教育の意義は、教養と専門知識、応用能力の伝授以外に、学生が「他者」を認識することを以って「自我」を知り、そのプロセスを通じて、多元的かつ重層的な価値観を樹立すると同時に、自ら考える姿勢を身に付けることにあると私は思う。一人ひとりの思考こそが平和を守る力であり、未来を創造する源である。想像力の豊かな諸君とともに考え抜いていきたい。

専門

政治学(現代中国論、国家社会関係、知識人の研究、近代化)

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