慶應義塾

藤原 一平 - 教員インタビュー

登場者プロフィール

  • 藤原 一平

    経済学部 教授

    専門:マクロ経済学、国際金融、 1989年 早稲田大学高等学院卒業、 1993年 早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、 1993年 日本銀行、 2011年 オーストラリア国立大学、 応用経済学博士(大阪大学)、DPhil in Economics(オックスフォード大学・ナッフィールド・カレッジ)。オーストラリア国立大学教授を経て2014年より現職

    藤原 一平

    経済学部 教授

    専門:マクロ経済学、国際金融、 1989年 早稲田大学高等学院卒業、 1993年 早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、 1993年 日本銀行、 2011年 オーストラリア国立大学、 応用経済学博士(大阪大学)、DPhil in Economics(オックスフォード大学・ナッフィールド・カレッジ)。オーストラリア国立大学教授を経て2014年より現職

当たり前と思っていることが当たり前でないことは多い。経済学は面白いことだらけ。

研究テーマとその出会い

経済全体をシステム(動学一般均衡モデル)として捉える研究をしています。経済学を深く勉強することなしに、日銀で働きはじめたので、実践的なところから経済をみるようになりました。このため、「経済全体はどのようなメカニズムに従って動いているのか」ということに強い興味を持つようになりました。ただ、正直に言いますと、留学の際に、「米国のビジネススクール」と希望したら、「英国の経済大学院」となったことが大きなきっかけです。これを決めてくれた人(誰かは未だわかりませんが)にはとても感謝しています。

研究テーマの魅力、面白さ

当たり前だと思っていることが、実は正しくないかもしれないということが多々あります。例えば、「インフレ率の上昇に対し、中央銀行が金利を引き上げる」と聞いて疑問に思う人は少ないと思います。同時に、「インフレ率が上昇すると金利は上昇する。すなわち、名目金利=実質金利+インフレ率」という説明もすんなりと入ってきます。しかし、2つを合わせると混乱してしまいます。名目金利を引き上げるとインフレ率が上昇してしまいそうに思えるからです。恥ずかしながら、私も日銀に入行した当初これを理解することができませんでした。こうした単純なことであっても、実は、価格の粘着性を考えた経済全体のシステム(動学一般均衡モデル)の中で考える必要があるのです。よりよい政策のためには、経済をシステムとして捉えることは極めて有益だと思います。

学生へのメッセージ

ほとんどのみなさんが、僕が会社に入った頃に生まれたんですよね。時間の経過を痛感します。ゼミなどを通じて、僕の経験から学べることが少しあるかもしれないですが、同時に、僕自身も、若い学生さんたちと議論することで勉強させてもらっています。

例えば、ゼミ生からは、いつも斬新なものの見方や考え方を提示してもらっています。たしかに、既存の経済学に基づく知識や方法論の蓄積には、僕の方に一日の長があります。一方で、物事の捉え方、議論の展開方法というものが確立されてしまっているという面もあります。ゼミでは、「こんな発想があったのか!」といった知的刺激をいつも受けています。ありがたいですね。ですから、自分の意見を説得的に述べることにいつもチャレンジしてもらえたらうれしいですね。意見をぶつけ合うことで、新しくてよりよりものが生まれてくるはずです。

(2014年12月取材)

※プロフィール・職位は取材当時のものです。